「最低だよ、相沢くん」




私は相沢くんを睨み、教室に向かう




「待てよ!えーと……名前教えて?」 



「いーやーでーす」




私は相沢くんの方を一切見ないで、歩みを早める。




「じゃあ、不思議ちゃんって呼ぶぞ」




その言葉に私は足を止めた。




そんな私の顔を相沢くんが勝ち誇ったように見てくる




「早く教えてよ、不思議ちゃん」




「よ、呼び名なんてどーでもいいしっ!」




「ふーん?さっきの様子だと目立ちたくないんだと思ったけど?

不思議ちゃんなんてニックネーム、すごく目立っちゃうねー?」