「ヨロシクな、希衣」




風が窓から吹き込んで私たちの髪をゆらす




視界の隅で坂井くんの隣の席になれた佑梨がピースをしている




私は、笑っていていいんだろうか




相沢くんに曖昧な笑顔を返しながら考えた16歳の春