きゃーきゃーわーわーと押し合いへし合いどんどん女の人たちが寄ってくる。

それにここは正面玄関前。


通り人達がこっちを見る度睨んでくる。


あーあ、これで僕の信頼度がガタ落ちだな…


そんな事を思ってるとまた女の人が増えてるみたいで どんどんギュウギュウになって行っている。


「ちょ、邪魔よ!!」


「は!?何よ!私が前だったじゃない!」


「そんなの知らないわよ!」


修羅場ですか…


「ちょ、喧嘩はだめだめ!」

注意しようも全然聞いてくれない校舎に入って逃げたいのに道も開けてくれない。



だから僕は女の人なんて嫌いなんだ。
嫌いというか苦手というか嫌いというか…


まあ兎に角女子恐怖症?みたいなやつかな。



そんなとき。


「ちょっと邪魔よ!」

そう鋭く言って退けた女の人の声に被るようにドサッと何かが落ちる音がする。

僕の足元にくすぐったい感覚を覚えた。


髪の毛?みたいに凄くふわふわしてる。


僕は不思議に思い下に目線をやると、

うつ伏せになる様に転んでいる女の人だ。


うわ、また女ですか…

「いったた…」

一瞬嫌って思ったが転んだ人をほっとく程僕はそんなに酷い人間ではない。


女の人に手を差し伸べた。

「大丈夫ですか?」

女の人でも怪我の跡とか付いたら大変だろうし。

正直心配だった。


女の人はゆっくり起き上がりゆっくりとこちらに顔を向ける。



その時、僕は息を呑んだ。












それは、吃驚する程の美少女だったからだ。