魔王の娘が勇者になりたいって変ですか?

「ジョーカー。
 近所に旨い酒が飲める居酒屋があるんだが……
 どうだ?そこで1杯飲まないか?」

 バルドが、そう言うとジョーカーが笑う。

「いいねぇー。
 言っとくが、俺は1杯や2杯で満足しないからな?」

「そいつは、楽しみだ」

 バルドが、豪快に笑うとふたりは食堂を出た。

「私たちはどうする?」

 シエラが、焔の方を見て尋ねる。

「マスターの店でいいんじゃね?
 丹歌、プレゲトン、お前らも来るだろ?
 あとサイアス先輩も来てくださいよ」

「僕も誘ってくれるのかい?」

 サイアスが、ニッコリと笑う。

「はい。
 サイアス先輩さえよければ……」

「ありがとう、玉藻くん僕たちも呼ばれよう」

「……はい」

 玉藻は、小さくうなずいた。

「そこの喫茶店……パフェはある?」

 タナトスが、ぼそりと呟く。

「ええ、とっても美味しいパフェがあるわよ」

 シエラが、そう言うとタナトスが一花の方を見る。

「いいわよ。
 行ってきなさい」

「うん」

 タナトスが、小さくうなずく。

「ホント、貴方はパフェが好きねぇー」

 プレゲトンが、ため息混じりに笑う。

「プレゲトンさんは、なにか好きなものあるんですか?」

「あるわよ。
 肉が好き」

「この喫茶失恋のハンバーガーが滅茶美味いんだぞ?
 あんだけ美味くてポテトとジュースがつて500円だ!」

「よし!
 行きましょう!」

 プレゲトンが楽しそうに笑う。

「よかったら、一花さんたちも」

 シエラが、そこまで言うと一花は残念そうにため息をつく。

「ごめんなさい。
 私は、まだ仕事が残っているのよ」

「そうですか……
 じゃ、新一さん、正さんと音那さん、シンフォニアさんは?」

 万桜が、そう尋ねると4人は首を横に振った。

「僕らも仕事さ……
 すまないね。
 と言うか、仕事を抜けだして来たからあとで王に怒られるな……」

 正たちが苦笑いを浮かべて謝った。
 そして、万桜は静かに新一の方を見る。

「僕は、帰るよ。
 仕事もあるしね……」

「そうですか……
 残念です」

 万桜は、ため息をついた。