総司は顔を上げ、正利を見た。

今にも泣きそうだ。


「答えは、もうすぐ出る」

正利は、総司の肩をぎゅっと握りしめた。

「だけど…どっちも友達だ!」

総司の叫びに、正利は頷き、

「だからこそ…中立でいろ!今は関わるな!もし…2人とも傷ついた時…お前がいなければ、関係を直すことはできない」

「で、でも!」

「今、お前が輪に入ったら…」

正利の腕が、震えていた。

「お前達は、今のままじゃいられなくなるぞ」

「で、でも」

納得はしている。だけど、気持ちが止まらない総司に、

正利は冷たい言葉を敢えて、浴びせた。

「それに…お前が行っても、何も変わらない!お前が勝手に、傷つくだけだ」


その言葉に、

総司はただ…項垂れた。