「い、いい…」

あまりの迫力と正論に、俺はすぐに言い返せなかった。

そんなやり取りをしている間に、前のバンドの出番が終わり、

美佳達の番になった。



「いくよ!」

スティックを握り締め、美佳は控え室から視聴覚室に向かう。

その後ろをギターや、ベースを抱えたメンバーが続く。


俺の出番は、まだだ。

扉が開き、1人残された俺は…ため息をついた。

「なんなんだよ…。まったく…」