「誰だよ?」

俺は平然とした態度できいたが、

なぜか…心の中は、ドキドキが止まらなかった。

純一のこたえを待つ。

「片桐…だったよな?名前」

純一は、そんな俺の動揺を知らずに、逆に聞き返した。

「お前んとこの…あの美人」


「あ、ああ!」

俺は深く頷いた。


まさか…ここにも、運命のプラグがあったとは。


俺は興奮しながら頷き…放送室を後にした。


まさか。

片桐も好きだなんて。

俺達はやっぱり…

結ばれる運命だったのだ。

スキップして、屋上に向かった俺は、

鉄の扉を開けた瞬間に、

さっきまでの幸せは、

どこかに消えた。