「彼女は…私達がつくる新たな音楽の基盤になりますよ」


ひとしきり叩いた後、ドラムセットの中から抜け出した美佳を、

拍手が迎えた。

「素晴らしい!」

スタジオ内に入ってきたプロデューサーは何度も頷きながら、美佳に近付いてくる。

「本当に素晴らしい!」

わざとらしく誉めるプロデューサーも方を、美佳は見た。

「君のドラムが加われば、私達のプロジェクトは完璧になる」

プロデューサーは拍手しながら、

ちらりと後ろを見た。

いつのまにか、スタジオの外に控えていた女の子達が頷くと、中に入ってきた。

「紹介しょう!君の仲間になるメンバーだ」