美佳がキッと、俺を睨みながら、

「お前が、言ったんだろが!金髪が似合わないって!」




「あっ」

確かに、そう言った。

忘れていた。

感情に任せて、思わず言ってしまっただけだから。


「まったく!染め直すのに、時間がかかったぜ…じゃない!かかったわ!」

どうやら…口調は直そうとしているらしい。

思いもよらない美佳の行動に、俺は何も言えなくなった。

唖然としている俺を、びしっと指差すと、

「これで、文句はないな」

「う、うん」

有無を言わせない美佳の迫力に、俺は頷いた。