私は、かなり口下手。 そして、素直じゃない。 そんな私が、先輩に面と向かって「好き」だなんて言えるわけがない。 でも、言わなければ、きっと後悔する……。 たとえ先輩に、好きな人がいたとしても。 だから。 私はそう思った日から、物語を書き始めた。 あの日、先輩が誉めてくれた、あの話を、 先輩と、私の物語にしようって。 そして、その話を、先輩に読んでもらうんだ。 口下手で素直じゃない私の、渾身のラブレターとして。