それから、先輩は毎日のように、図書室にやってきては、私に話し掛けてきてくれた。 「お前、いっつも一人だな」 「友達いないんです」 「うわ、可哀想」 「ほっといてください」 素直じゃない私は、こういう可愛くない言い方しか出来なかったけど、実はかなり嬉しくて。 「でも、お前には俺がいるじゃん。 もう寂しくないだろ?」 こう言われた時は、ドキドキしてどうしようもなかった。 結局それにも「私は寂しくありません。 それに、私は先輩の友達でも彼女でもないですから」なんて返しちゃったんだけど。