私の物語は、どんなに書いても書いても、誰の目にも留まったことはないし、誉められたこともないんだ。





つまり、私の書く作品は、駄作だってこと。






人間は、やっぱり第一に見た目。


見た目がかっこよかったり可愛かったりする人が、結局前に出て、地味なものは気にも掛けられない。



私が、まさにそれだ。




私はとにかく地味で無個性で、目立たない。



でも、何も感じないわけじゃないのに。







でも、そんな私の気持ち、こんな人にわかるはずない。




だって、この人は人気者なんだから。






……いけない、ひがんでるみたいになっちゃった。


そんな馬鹿な奴になりたくないのに。






そう、思い直した時。





「ちょ、何してるんですか!」