なんてね,馬鹿な事を言ってないでご飯を食べよっと。

お茶碗を持ってご飯を食べていると舞花ちゃんが入ってくる。

「沖田さん,お白湯を淹れてきましたよ」

「うん,ありがと」

にっこり笑ってそう言うと

「どういたしまして」

と微笑んで応えてくれて,僕は微笑んでご飯を食べ続けた。

僕はご飯を食べ終えた後,渋々薬を飲む。

「薬,飲みたくないなぁ…」

ぼそっと呟くと舞花ちゃんは苦笑する。

「でも,石田散薬よりはマシだと思いますよ?私は」

「確かにそうだね」

困ったように僕は笑う。

石田散薬っていうのは,土方さんの実家で作っている薬。

それよりかはマシなんだけど…ね。

薬を一気に流し込み,舞花ちゃんが淹れてくれた白湯と共に飲む。

舞花ちゃんが淹れてくれる,作ってくれる物は美味しくて,胸が暖かくなる。

「…ねぇ,舞花ちゃん」

「なんでしょうか?」

漆黒の髪を揺らして振り返る。

「新選組の事,好き?」

「はい,好きですよ?」

「ふぅん?…理由は?」

舞花ちゃんは,少し考えていた。