沖田side

そう,それはまるで壊れた人形のように…

毎夜繰り返している自己暗示ー…

「大丈夫…」

そうは言ったって意味は無い。

労咳と言う病で蝕まれている身体を大丈夫って言っても意味は無い。

でも,君を守る為に身体に言いつける。

「大丈夫だから,君を…守るよ…」

と,身体に言い聞かす。

そう言い聞かせなければなら無いほど僕は…

いつからこんなにも弱くなった…?

自分自身に聞いてみても,『答え』は分からなくて…ただ…自分自身に問い詰めていた。

僕は…こんなに弱くなんかなって無い!!

僕はもう,あの頃の…小さい頃の弱虫なんかじゃないんだ!!

もう僕は大人だ,皆に甘えて,生きていくままじゃ…これじゃ…近藤さんの足手まといになって邪魔になるだけだ!。

それじゃ,駄目なんだ…。

僕があの人の盾にならなきゃ…あの人を守らなきゃ。

そう思いながら僕は目を閉じて,意識を手放した。