「俺、杏子が好きだから毎日ドキドキしっぱなしで」

「知ってるよ!柴崎くん!」


クラクラとしながら話す柴崎くん。

私は柴崎くんを抱いてすぐ近くのベッドに寝かせた。


「最近薬飲んでる?貧血でクラクラしてたら無理しないで座って」

「だからって、押し倒さなくてもいいだろ」

「え?」


私は貧血になりがちな柴崎くんをベッドに寝かせただけなのに無意識のうちにベッドで横になる柴崎くんの上に多い被さっていた。

柴崎くんとの距離がものすごく近い。

私の頭がふっとうしそうなくらいに緊張し始めた。


「ごっ、ごめんね!すぐ起きるから!」

「嫌だ」


起き上がろうとする私の腕を掴み引っ張る柴崎くん。

私はそのまま柴崎くんの横で添い寝するような体勢になった。