先輩がレジに行ってる間、私は販売されているドラムセットを眺めた。

ここに売ってるような良品を部活でも使うべきだって。


「ハァ」


ため息を1つ。


なんで好き“だった”先輩に着いてきちゃったんだろう。

まだ部屋の掃除終わってないし、観たい番組もあるし。


それに、先輩と2人っきりってなかなか無いシチュエーションだし。


って、いやいや!なになに!

なんでこの状況を少し楽しんでるの!?

先輩と買い物だなんて、年越しデートだなんて。

先輩なんか好きじゃないのに!


「おい」

「はっ、はい!」


先輩が背後から話し掛けてきて、不覚にも驚いた。