ドラムショップは1本の長細い小さいビルだった。

何度か行った事あるけど、行く度行く度ドキドキワクワクする。


「ラテンパーカッションコーナー行ってもいいですか?」

「駄目、今すぐ、バスドラム」

「ちょっとだけー」

「ダメよダメダメ」

「先輩が流行語使うとなんかダサいですね」


私が笑うと先輩は少し不機嫌そうになった。


「別にー!ラテンパーカッションコーナーでもクラシックコーナーでもどこでも行ったらー?」

「じゃあ行きますね!」


私は先輩が不貞腐れたのをいい事に、ラテンパーカッションコーナーへ向かった。