「………はは…。」



えっ―――??

笑ってるよ嵐が…!!!!


前に朝一緒に登校したときに一度見た気はしたけど、あのときは本当に笑ってたかどうか定かじゃなかった。


けど、確実に今目の前にいる嵐は笑っている。

普段感情を表に出さない嵐が笑ったりすると新鮮。


ってか、笑うといつもよりもっと格好良い…。



「やっぱ菜子面白い。」

『あ、はは…そうかなっ?!』



…あれ………。
何か顔がほてってきたぞ??
勉強しすぎたせいかなぁ…??



――その時、



「…菜子顔赤いよ。風邪??」


嵐が近距離であたしの顔を覗き込んできた。

もう元の無表情に戻ってるけど、あたしの目には嵐の顔のドアップが!!!!

すると、あたしは自分でも赤くなるのが分かるくらい一気に体温が急上昇。

まるで茹で過ぎたタコだ!!


何だ?!

何なんだこれは〜〜っ???!!!



『だだだだ大丈夫っ!!!!きっと勉強のし過ぎで頭がパンクしたんだよ!!じ、じゃぁあたし帰るねっ!!!!ばいばいき〜〜んっ!!!!』



あたしは部屋から急いで出て階段を駆け降り、家から飛び出した。


















「……ここが菜子の家なのにどこに帰るんだろ。」




















――テンパり過ぎた…。