『嵐の記憶が戻りました!!』



そう言うあたしと嵐がお店に戻るとみんなが笑顔で迎えてくれた。



あたしを騙した4人の男達も何だかぐったりした様子でそこにいる。



「まぁ輝に敵う人なんてそうそういないからねー。」

『…あぁ。そういうことか。』



弘さんの苦笑混じりのその一言で全て理解したよ、うん。



「あの…」

『あれ…ヒナ??お店に来てたんだね。』

「えっと…」

『??どうしたの??』



ヒナが考えながらあたしに何かを言おうとしている。


言葉にしようとして口を開いて閉じてを繰り返していた。



そして覚悟を決めたように、あたしの目を真っ直ぐ見てはっきり告げる。
























「あたし負けない!!嵐のこと諦めないからね、菜子!!」





そう言ってニコッと笑うと、ヒナはお店から出ていった。



『……………へ??』



ってか…何で菜子って…あたしが女だってこと知ってるの??



「あれって宣戦布告なんじゃん??」

「うむ。さしずめ、彼女はライバルってことだねっナオ!!」



ヨリさんがあたしの肩にポンと手を置く。



「まぁせいぜい頑張れや、ポチ公。」

「菜子ちゃんなら大丈夫。自信持ってねー。」

「…諒。俺のこと諦めないってどういう意味。」

「…お前もそこは察しろよ、嵐…。」



あっという間に公認のライバル同士ってことになってしまった。



……一体何でこんなことに??



教訓23... -end-