ユウさんの掛け声練習は意外にスパルタ。


だぁ〜〜〜!!!!

もう良いじゃんアドリブでっ???!!!


と、その時――



「ユウ、そこに居る皆さんが今回手伝ってくれることになった万屋さんかい??」

「ヨリっ!!」



そう言って登場したのは、まるで白馬に乗っている王子様のようなお兄さん―――



ん??あれ……??


ゴシゴシッ(目を擦る音)



って!!!!

マジで白馬に乗ってやがるっ???!!!

海ですけど?!ここ海なんですけどぉぉ〜〜???!!!



「やあっ。僕はこの海の家の副オーナーの須藤 頼仁(スドウ ヨリヒト)だ。助けてくれて本当に感謝しているよ。ありがとう!!」



喋り方も何となく貴族っぽい(?)ぞ??

一体何者だよこの人っ。



ヒヒ〜ンッ



「こらこらエリザベス。この人達は怪しい人達じゃないのだよ??威嚇したら失礼だろうっ??」



うわ〜あの馬の名前エリザベスかよっ?!

ってか馬にエリザベスってどーなのさ??!!



「…おや??」


頼さんはエリザベスから降りるとあたしにずいっと近付いてきた。

やっぱあたしのこと初めて見た人でも女だって分かっちゃうんじゃん。



「君……………















普通だねっ。本当にユウにスカウトされたのかい??」

「あっ、ヨリ。その子男じゃなくて…」

『死ねエセ貴族っ!!!!』



バキッ ドザァァァ…



「っ!!!!ヨリ〜〜〜??!!」

「はっはっは…イケメンたるもの…無意味な暴力は…いけない、ぞ………。」

「ヨリ〜〜!!!!しっかりしろっ俺を置いて逝くなぁ〜!!!!!!」


















あたし、



…ストレスでハゲそうだ。