しばらく考えていたけど、考えれば考えるほどイライラしてくる。



あー、もう!


考えるのはやめよう!


「胡桃ちゃん!」


桜井くんが息を切らしながら走ってきた。


そうだ、桜井くんのこと、置いてきちゃったんだ。


「ごめん、桜井くん」


「俺はいいけどさ、いいの?」



「………うん。」


私を捨てた親なんか………。


「今、間があった。」

「ないよ。」


「あった。」

「ないよ。」


「あった。」

「ないってば!」


桜井くんもいい加減、しつこい。


「もう、いい加減にしなよ。確かに捨てられた人にああいう態度をとってもしかたないとおもう。

でもさ、そうやって逃げてたらいつまでたっても解決しないよ。

せっかく会えたんだからさ、ちゃんと向き合いなよ。」




「……………」