「じゃあさ、俺が親になってあげよっか?」



こいつ、とうとういかれたか。




「キモいからやめて。」




「えーーー、キモいは酷くない?

俺、初めて言われたんだけど。」




私はこいつを無視して家に帰った。





公園を出るとき、桐沢くんは


「親になるよー?」


「照れなくてもいいじゃん!」



「おーい!」



などと、たくさん叫んでいた。



もちろん、全部、無視だけど。



でも、正直嬉しかった。



親になってあげるよ。って言葉がじーんっときた。



まぁ、桐沢くんってのが残念なんだけど。