「ほら、どーすんの?」
成瀬くんに、呼ばないの?なんて首をかしげながら言われたら断れる人なんていないと思う
私だって例外じゃない
「わ、分かったよ!ちゃんと呼ぶからもう少し離れて!」
そう言うと、なる少し不満げな顔をしながらも一歩下がってくれた
この距離のままずっといたら、いつか私の心臓は破裂するんじゃないかな………
「ふう…………」
一つ深呼吸をして、心を落ち着かせた
「り、り…………、陸、くん」
恥ずかしすぎて顔は見れなかったけど、成瀬くんには聞こえたはず!
なのに………
「…………それじゃだめ」
え……もしかして聞こえてなかったとか?
色々考えを巡らせてみるけど、次の成瀬くんの行動で私の思考回路は打ち切られた
「ちゃんと、俺の目見て」

