「あー、もう!口動かさずに手動かせ!」



照れ隠しでそう言うと、彼女はそれを見抜いているのか、くすくすと笑いながらはーいと返事をした


それからの2人で色々話しながら作業をする時間はすごく楽しかった





「ふー、やっと終わったね!」



目の前には大量のプリントの束



「私たち、結構がんばったよね?」


「ほんとだよな。肩すげーこったし……」



でも今、俺はこの達成感よりも、緊張の方が勝っていた


作業をしながら、あのことについてずっと考えていた



多分、聞ける機会は今を逃したらもうないと思う


最後にもう一度、彼女の笑顔をみる



…………うん、絶対にそうだ



俺は、ようやく決心がついた


彼女、

八神 結愛に聞いてみよう


彼女が、俺の初恋の相手かどうか