やっぱり………



カシャン、カシャン


ホッチキスでプリントを閉じる音だけが教室に響く


教室には俺と八神さんだけが残り、担任はよろしくな!とプリントだけを残してそそくさと帰っていった


なんでも、結婚記念日で早く奥さんに会いたいんだとか


俺の周りはなんでこうも恋愛バカが多いんだよ………



それにしても、今の状況は会話があるわけでもなく、ただひたすら作業をしているだけ



こういうとき、悠也ならうまいように話題をふれるんだろうけど、あいにく俺はそんなことできない



でも、不思議と気まずいとは感じなかった


安心感っていうか………


ずっとこのままでいたいって思うような、そんな感覚