ケンは、私たちに近寄って来た。 加奈が横で笑ってる。 今度は何?! 「お店、閉店してますよ!」 「分かってるよ!」 次々に、社員専用の出入り口から人が出て来る。 ねっ? 皆さんお疲れ様ですから! この人は疲れてないの? 「…お腹空かない?」 「?」 加奈は、やっぱりねって顔。 そんな目で見ないでよ〜。 「最上階なら、まだ閉店してないでしょ?」 ケンはやはり、毎日…来たんです。