「未菜ちゃんの頼みでもそれは無理かな…
俺からは気安く話せないよ」


「なんで?」


「それぐらいの話だから…」



そんなに大げさな事なの?

教えないって言われるとなんか余計に気になるなぁー。



「っていうか未菜どうしたの、そんな一生懸命に聞いちゃって?」


「えっ?」


「だって未菜ってあんまり他人の事に興味持たないじゃん、特に男ならなおさら!!珍しいな〜って」


怪しく笑いながら言う千夏。

何よ、その目は…。


そうやって言われると意味もなく恥ずかしくなるじゃん。

別に深い意味なんてないんだから!!


興味本位っていうか…

ただ、櫂くんが腹を抱えて大笑いしてるとこを見てみたくなったの!!



「でも未菜ちゃん櫂と仲良くしてあげてよ!!

俺、中学の時からアイツと一緒なんだけど、女の子と普通にいる櫂を久々に見たからさ、普段なら女の子が横に座っただけでキレるから。

きっと未菜ちゃんは何か特別なのかもしれないね」


意味深に言う勇馬くん。


普段は櫂くんってそんなに冷たい人なんだ…。

けど昨日は駅まで送ってくれたし、襲われなかったし、悪い人ではないと思うんだけど…。