女性は優衣に気付き、すぐに笑顔になる。 「依頼人の方ですか?」 「あ、いえ。実は私はここで……」 「あ。俺、クレープも食べたーい」 優衣の言葉が遮られる。 女性の肩越しに中を覗くとキャスターの椅子に座りくるくる回っている男がいた。 「あー!!もう、うるさいな!!そんなに言うんだったら自分で買ってきてよ」 女性は早口でまくしたてると、すぐに笑顔で優衣に向き直る。