だけど、ヤキモチを直接奏人に言うことは無かった。

....嫌われたくなかった。別れたくなかった。だから、辛くても、たとえ泣いても、私が我慢すればいいと思っていた。

奏人の負担になりたくなかったから、いつからか、ヤキモチという感情を隠すようになった。

めんどくさがりの奏人だから、ヤキモチなんて妬いたら嫌がるに決まってるし。

それに... もうすぐバレンタインだし....。

冬にもなるとハデメンの子たちは彼氏さんとイチャイチャしながら帰ったりしてる訳で....。

見てるのが辛かった。私はそのたびに、自分に言い聞かせた。

『奏人とは別れたフリだから大丈夫』って。