ひとつひとつ、番号を押すたびに、ドクンッ、ドクンッと跳ねてるのがわかるくらい....。

かけないと時間はもう6時。意を決して、かける。静かな部屋に、呼び出し音だけがむなしく響く。

寝てるのかな.......?一旦切り、もう一度かける。

また出ない....次かけて出なかったら...諦めよう....。

震える手で、怖くなる心で、最後の1回をかける。

『もしもし...? 』で、出た!!!!!!

「あっ、あのね奏人.....」

『ん?』

名乗るのも忘れてました....必死で....。