「んっ……そろそろ帰るか」

時間はまだお昼にも回っていない。
帰ると聞けば愛結がぐずりだす。

「やっ……まだ……」

「え、でも神様には会ったし……」

ぷくっと頬を膨らませる愛結。
そんな愛結を可愛いとは思うもののどうしたものかとも思う。

「今度……行こう。来週の土曜日、休みだろ」

「えぇー……」

なだめるように愛結の頭を撫でる。
渋々ではあるが苦笑いをこぼしながら、こくんと頷いた。

帰り道、二人の間に会話はなくただ手を繋いだままゆっくりと歩いた。