「ひゃっ」



携帯をテーブルに置くと、祐からいきなり抱きしめられた。



「祐⁇」



「慎也と話してたの⁇」



「そうだよ。」



「ふ〜ん。」



なんだか嫌そうな顔をして私を抱きしめた状態のままテレビを見だした。



「ねぇ、嫉妬してるの⁇」


「うるさいよ、萌音。」


「はい…」



祐に怒られシュンとしてしまった。


怒られたことに入んないんだけど。


「も〜。」


そう言いながら私にキスをした。



-プルルルルルル



祐といいムードだったのに、私の携帯が鳴った。



なにー、また慎也⁇



そう思って携帯に手を伸ばし画面を見ると、なんと田中さんからだった。



「はいっ‼︎」



勢いよく電話に出ると、向こう側で田中さんがクスクス笑っている。



『萌音、明日泊まりがけの撮影があるから準備しておいてくれる⁇』



泊まりがけ…


ってことは、明日は祐に会えないのかなぁ~…



『沖縄で一泊するから、じゃあよろしくね。』



それだけ言ってすぐ電話を切られた。