先生が来てホームルームが始まる。
すきって何…?
沙織に言われてから
まだ答えの出ていない問題を
ぼんやり考えてると
トントンっと肩をたたかれた。
あ、もうホームルーム終わってたんだ。
顔を上げるとそこには男の子がいた。
えっと、たしか委員長の森崎くん。
なんだろ…。
「雪ちゃんって図書委員だよね?」
下の名前で呼ばれる仲じゃないと思うんだけどな…。
とりあえず頷く。
「俺図書室つかったことなくてさ、
探してる本あるんだけど…
放課後手伝ってくれない?」
えええ〜…。
私がよく知らない人(失礼)と
ふたりきりとか絶対無理だって!
「………。」
無理です、とは言えず
そんな思いが伝われー!と思いながら
見つめてみる。
「んー?肯定ってことでいいの?
じゃあ放課後よろしくな〜♪」
いやいや!!
…まあ伝われっていう方が無茶だけど。
無理だよ〜っ!!
その時、無言で焦る私の隣から
教室では滅多に聞かない声がした。
「…俺、今日先約。」
短い。そして単語を並べただけ。
こんな無愛想な
話し方をするのは彼くらいで…。
