あーあ。もう高校生か…。

「大丈夫?3年なんてあっという間よ。なんかあったらすぐ言いなさいよ。」

「…うん。」

お母さんがこんなに心配性になってしまったのは私のせいだ。

私がいじめられていたから。

『ブス。学校来んじゃねーよ!!』
『うわっ、触るなよ。』

こんな事もあった。
トイレで水をかけられたりもした。

………。

思い出すだけで、肩が震えてしまう。

でも、お母さんの異常な心配が私にその事を思い出させてしまう。

だから、私は毎日が辛い…。

高校でも、私は1人ぼっちだろう。

家を出て、車の中でそんな事を思っていたら高校が見えてきた。


お母さんと別れた後、自分の名前が書かれていたクラスへ向かった。

"1ー1"

正直怖かった。
でも、気持ちを切り替えて教室へ入った。
みんなの目線が私に向いた。
ふいに俯いてしまう。すると、

「「おはよう!!」」

みんながあいさつをしてきた。びっくりした。でも嬉しかった。

「おはよう。私、中村あい。今日からよろしくね!」

はじめて話しかけてきたのは あい という可愛い女の子だった。

「わ、私は斉藤萌奈美。…よろしく。」

私も、自己紹介をするとその子は

「もなみんって呼んでいい?私のことはあいって呼んで。」

私が頷くとあいちゃんは手を繋いできた。

あれ?
私の高校生活…。

楽しくなりそう。