「はい、どーぞ」
目の前にスッと華奢なカクテルグラスが差し出された。
「へ?」
私に?
驚いてポカンとしている私にシンタくんが呆れたように言う。
「自分が言ったんでしょ?
お祝いにカクテル作れって」
「だって私、未成年…」
「だからノンアルコール。
決まってるでしょ。いらないの?」
「いる!いります!いただきます!」
私は慌ててグラスに手を伸ばす。
それは綺麗なピンク色のカクテルだった。
淡いピンク色のカクテルにゴールドのピンに刺さったイチゴが添えられていて、ちょっと大人っぽい感じ。
グラスを持ち上げる手が震えた。

