「バカだねぇ…」 「うん」 「勿体ない」 「……う…ん」 クラスの皆が帰ってしまった教室。 窓際の後ろから3番目。 お気に入りだった自分の席で、机に突っ伏した私の頭をつついているのは宮下 雪(ミヤシタユキ)。 「ほら。千波の卒アル。 適当だけど、あんたが仲良さそうな子たちからメッセージ貰っておいてあげたわよ」 「ありがと…」 ああ、メッセージ交換…そんな大事なラストイベントも参加できなかったんだ、私。