「ハハハ…。
楽しい人だったんだね。
清雲さんも。
あいつと同じ顔してるんでしょ?
俺も会ってみたかったなぁ」
「私も会いたいですよ。今でも」
サラッと返した私にびっくりしたように工藤さんが動きを止める。
「でも、清海兄ちゃんが2人分可愛がってくれてます。
たまに乱暴だし、口うるさいけど」
私が笑顔で続けると、工藤さんはホッとしたように頷いてくれた。
「そっか。いい兄貴なんだね、あいつ」
「はい。まあまあですけどね。
工藤さんの名前って、どんな字を書くんですか?
えっと…、シンタさん、でしたよね?」
私の初めての質問に
「知りたい?」
工藤さんはちょっとだけ困ったような笑顔をみせた。

