「さて、そろそろパーティー準備ですよ。
泡立て係さん?」
とても残念だけれど、これ以上は時間がとれないところまできてしまったので千波に声をかけた。
「えー、 もう?」
子猫みたいに俺にじゃれついていた千波が不満そうな顔をみせる。
「ねえ、何で今日告白してくれようと思ったの?
よく考えたら、後ろに別の予定がある日なんておかしくない?
もっと2人だけでいたいよ」
「可愛いこと言ってくれるね。
俺もそうなんだけどさ……」
俺はその抗議にクスクス笑いながら千波にモスグリーンのエプロンとキャップを差し出してやる。
どちらも今日のために新調したものでサイズも千波に合わせてある。
以前もここで手伝いをさせたのだが、その時貸してやった俺のものでは大きすぎたので専用に揃えることにしたのだ。
ブツブツ言いながらエプロンを身に付けた千波がサイズに気付いて顔を綻ばせた。
「それでも俺はね、どうしても今日言いたかったの」
「何で?」
そっと千波を手招きしてから耳元でその答えを囁く。
びっくりしたように俺の顔を見上げた千波はとても嬉しそうな笑顔で俺に頷いてみせた。

