医師の勧めもあって母は姉夫婦がいる千葉の病院に入院させることにした。
何も守ることのできなかった俺は叔父と叔母に何度も頭を下げたが2人からは一言も責められることはなかった。
「シンちゃんは1人でよく頑張ったよ」
そう言ってもらえてありがたかったけど、俺は虚しさでいっぱいだった。
でも、相続問題が解決しても俺の前には次々とやらなくてはならないことが押し寄せ、立ち止まっている暇はなかった。
親戚以外の友人や知人には母のことや抱えている他の問題について話すことはしなかった。
自分の不甲斐なさを晒け出して、これ以上惨めになるのだけはごめんだった。
唯一、俺が何も言う前から察し良く実家まで来てくれて、必要最低限のことだけを聞き出した上で支えてくれた清海だけが俺の理解者でいてくれた。

