「「……悪い」」
項垂れたまま謝ったら思いがけずハモったりしたので、左隣に目をやると清海も同じように項垂れていた。
何でお前も謝るの?
質問する前に清海がバタッとカウンターに突っ伏す。
「ダメだー。
千波のことになると熱くなりすぎる…」
伏せたままカウンターを擦る姿に思わず小さく吹き出した。
「兄としては当然なんじゃねーの?」
俺がそう言ってやると、清海は突っ伏した姿勢のまま顔だけこちらに向けた。
「お前さ、千波のことちゃんと考えるって言ったんだって?」
「言った」
「それって、本気になったってことだよな?」
じっと俺を凝視する視線。
さすがにこいつはよく分かっている。
「そう。
俺は、千波が欲しくなった……ってこと」
初めて本音を口にした。

