語劇祭まで後10日。
私たちは毎日準備に忙しく奔走している。
サークルによって異なるのだが私が所属するインドネシア研究会では全ての中心になるのが2年生。
舞台の演出も演者として舞台に上がるのも全員2年生。
3年生以上は就職活動などで忙しくなるのでオブザーバーとしての参加が主になる。
とは言っても、マイナー語学のサークルはメンバーが不足しているので脚本の翻訳(日本語をマレーシア語に訳す)は3、4年生にも大いに頼っていた。
私たち1年生はまだ知識が全然足りないので翻訳の戦力にはあまりなれない。
その分雑用を一手に引き受けるはめになる。
私は当日の観客に配るパンフレット作りと芝居上演中にスライドで映す字幕作りに悪戦苦闘していた。
今さらだけど語劇祭ってどれくらい観客が入るのだろう?
こんなに苦労して当日の客席がガラガラだったら落ち込みそうだ。
でも、私だったら観たいかな?
マレーシア語で『ロミオとジュリエット』
……微妙だよな。

