「迷惑、ではない……」
答えながら視線を逸らした。
そう、私は困っているだけだ。
カイチくんの言う通り。
それが表情に出ていたとは申し訳ないし、
「不覚!」の一言だけど。
5月に雪からカイチくんの話を聞いて、
その後、竹田くんも含めて集まろうと何回か誘ってもらった。
その内1回は私の誕生日の翌日。
シンタくんのお店から自分の部屋に戻った直後で。
『少し遅れちゃったけど、千波の誕生日会やろうよ』
『それどころじゃないわぁ!!』
……親友からのありがたいお誘いの電話で何時間も泣き続けた。
それきり誘ってくることもなくなったから雪なりに気遣ってくれているんだと思ったんだけど。
……このタイミングで送り込んできたんかい。
この糖度めちゃめちゃ高そうなメイプルシロップたっぷりのパンケーキ……とカイチくん。
ん?
パンケーキ?

