干からびた私に残されたのは…。
あの日だけで更に膨大に膨らんでしまった『シンタくんが好きだ!!』という気持ちだけ。
だけど、その気持ちを支える気力や念力が全くなくなってしまえば、
何よりも大切なはずの気持ちもただの厄介な感情の塊になってしまう。
せめて心の片隅で大事に保管しておこうと思っても、巨大化しすぎて収まりきらない。
大切な気持ちを厄介ものにしたり、邪魔ものにしたり。
そんな自分が大嫌い。
でも、気持ちがくすまないように磨き続けるのも、大きな想いを支え続けるのも……。
疲れたし、辛い……かも。
「シンタくんのバカヤロウ……」
呟きながらアイスティーにガムシロップを追加した。
恋の甘さに飢えた私は、明らかに糖分の過剰摂取に走っている。
上京してから確実に太ったと思う。
これぞ負のスパイラル。
……最悪だ。
なのに、一旦考え始めると止まらなくなる。
頭の中がシンタくんで埋まっていく。

