もちろんテディは何も答えてくれない。 頭に深緑色のベレー帽を乗せて、 つぶらな瞳で私を見つめ続けるだけ。 「清海兄ちゃんに教えてもらいに行こうかな…?」 それでも私は、テディに話しかけることをやめない。 テディは、 家族よりも、 学校の親友よりも。 私の本音を 私の弱音を 聞いてくれている『心友』だから……。