「……お疲れ、ですか?」
「……は?」
ずっと下を向いて黙っていたシンタくんが少し驚いたように目を目開いて私に顔を向ける。
「……何、それ?」
「いや、ずっと黙ったままだから」
私の答えにようやくシンタくんがクスリと笑った。
「別に疲れてないよ。
毎日立ち仕事だから、体力には自信あるし」
「それならいいんだけど………」
シンタくんはもう一度小さく笑うと
「千波は?お前こそ疲れたんじゃないの?
かなり張り切ってたし?」
私の頭に手をやって軽く揺する。
「私は大丈夫だよ。まだ若いもん」
シンタくんの方へ顔を上げると私たちの視線が真っ直ぐ繋がった。

