「とりあえず1回踊子を呼んでこい。
このレイアウト見てもらってから考えるから。
それまで俺と走太は休憩」
兄も走太さんの横に座り込んで、また2人仲良く私に向かってシッシッと手を振る。
「……はいはい、分かりましたよ。
何だか私踊子さん追いかけて行ったり来たりなんだけど」
ブツブツ言いながらも私はパタパタとキッチンに走っていった。
キッチンからはコーヒーの香り。
片付けが終了したらしく、シンタくんと踊子さんが並んでコーヒーを淹れているのが見えた。
声をかけようと一歩踏み出したところでピタリと足が止まる。
「ーーーずっとこのまんまなんじゃないかな?俺も千波も」
……え?私の話してる?

