大毅がずっと歩いててどこにいくんやろ?って思ってたら。

人のいないところに来た。


展望台にも人のおらんとこあるんやなーって呑気に思ってたら。


「香澄」


急に名前を呼ばれて振り返ると。

いままでみたことない、真剣な顔をした大毅。

うちは声がでなかった。

「1回しか言わへんからよく聞いて」
「う、うん」


うちは、大毅の発言に耳を済ませた。