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放課後、まゆは委員の活動があるといい、教室を出て行った。



委員の仕事が終わるまで待つこともできたけれど、「先に帰っててもいいよ!!」というまゆの言葉に甘え、駅に向かう。




本当は帰りにまゆに千尋君のことを相談しようと思ったんだけれど、昼休みは私が先生に呼び出されてしまったため、まゆと話をする時間がなかった。





一人で電車に乗り込む私。

もう飽きも終わりに近づき、どんどん日も短くなっていく。



3時ぐらいの電車に乗り、帰るのは多分5時ぐらい。
今日は早いから、お母さんの迎えはこない。


暗い中一人で帰るのかぁ。

そう思っていると、電車がやってくる。





電車に乗り込むと、最近癖になりつつある、中の確認。
最近は真尋君や千尋君の姿を探すことが癖になってきていた。



中を確認すると、千尋君が一人、椅子に座っていた。




パチッと目が合うと、こっちにおいでと手招きをしてくる千尋君。

私は、千尋君の方へと歩いて行った。




「おつかれさまです!!」


と挨拶すると、

「おつかれ。」


と笑顔で返してくれる千尋君。



やっぱり千尋君と二人きりでいることは、とても緊張する。



「隣の席、どうぞ。」


と千尋君が自分の隣をポンポンと叩く。


私は、「ありがとうございます。」と言い、千尋君の隣に腰かけた。