「期待しても、いいのかな…。」



そんなことをふと、呟く。



『真尋君、おもしろいね!!』


何事もなかったように千尋君に返信を送る。





ドキドキと胸の高鳴りが収まらない。




いままで恋なんてしたことがなかったから、このドキドキがなんなのかよくわからない。


でも、多分。きっと。



私のこのドキドキは千尋君へのスキの気持ち。






意識しても、何も始まらない。
多分、こっちからもなにかアクションがなくちゃ、千尋君ともこれ以上発展しないだろう。






「なにか、しないとな…。」






――――――――――



翌朝、またいつもと変わらず千尋君は目の前に座るんだろうなぁと思っていたけれど、今日は違っていて



「隣、座っていいかな?」


と聞いてきた。


私は「どうぞ」と言ったけれど、言った後に後悔する。




もっと気の利いた答え方はなかったのだろうか

と。