朝はいつも、牛乳を飲んでいます。
理由は、朝は消化が悪く、食べ物を胃が受け付けないから。
「朝から血を飲むのは、気分が悪いだろ?」
明はそう言ってコップに牛乳を注ぎます。
自分が、ではなく、私たちが、という意味でしょう。
「気にしてないけど、用意するのはこっちが簡単かも」
私も椅子に座り、ご飯を食べます。
血はどうやって買うのでしょうか。
「そこら辺にいる娘を襲えば早いのではないか?」
満月ちゃんがさらりと恐ろしいことをいったので明に叩かれました。
「バカ言うんじゃねえよ。記憶消すのだって魔女ほどうまくないんだからすぐにばれる」
魔女がどれ程の実力なのかは分かりませんが、明よりもできることは多いみたいです。
「バレて問題になるのか?気にするほどのことでもあるまい」
満月ちゃんはモグモグとご飯を食べる。
美味しいとか、感想は言わない。
「問題だよ!私たちみたいな人間じゃないのは少なくなってるんだから数を減らされちゃ生き残れないの!」
人間と、人間以外の数は、ほぼ同数かこちらが少ないぐらいです。
数で圧されれば、必ず負けてしまいます。
「ふむ。色々あるのだな。そちら側にも」
にも、と言ったのは、なにか理由でもあるのでしょうか。